2点 (x₁, y₁)、(x₂, y₂) を通る直線について:
m = (y₂ − y₁) ÷ (x₂ − x₁)b = y₁ − m × x₁y = m x + b垂直な直線(x₂ = x₁)のときは傾きが定義できず、方程式は x = x₁(縦線)になります。
水平な直線(y₂ = y₁)のときは傾き 0 で、方程式は y = b になります。
例:A(1, 2)、B(3, 8) なら m = (8−2)/(3−1) = 3、b = 2 − 3×1 = −1 で y = 3x − 1。
座標平面に打った2つの点を通る直線は、ただ1本に決まります。その1本を数式で表したものが「直線の方程式」で、ふつうは y = mx + b(傾き m と切片 b を使う形。傾き切片形といいます)で書きます。この計算機は、点A の座標 (x₁, y₁) と点B の座標 (x₂, y₂) を4つの欄に入れるだけで、傾き・切片・完成した方程式を同時に表示します。答え合わせだけでなく、グラフを描く前に「右上がりか右下がりか」「y軸をどこで横切るか」を先につかみたいときにも使えます。解く力を落とさないよう、下の「求め方」も一度自分でたどってみてください。
このツールが内部でやっているのは、教科書どおりの手順です。
この表示ルールはツールにも入っていて、A(0, 3)、B(2, 5) なら y = x + 3、A(0, 0)、B(1, 1) なら y = x と、余計な 1 や + 0 を省いた形で出ます。
例1:A(1, 2) と B(3, 8)
傾きは (8 − 2) ÷ (3 − 1) = 6 ÷ 2 = 3。切片は 2 − 3 × 1 = −1。よって y = 3x − 1 です。ツールに同じ数値を入れると、傾き 3、切片 -1、方程式 y = 3x − 1 と表示されます。
例2:A(−2, 4) と B(1, −5)(負の座標を含む)
傾きは (−5 − 4) ÷ (1 − (−2)) = (−9) ÷ 3 = −3。分母の「1 − (−2)」を 1 − 2 = −1 と取り違える事故が多いので、引く相手が負の数のときは必ずかっこを付けます。切片は 4 − (−3) × (−2) = 4 − 6 = −2。答えは y = -3x − 2、右下がりの直線です。
例3:A(0, 0) と B(4, 2)(原点を通る)
傾きは (2 − 0) ÷ (4 − 0) = 0.5。切片は 0 − 0.5 × 0 = 0。定数項が 0 なので書かず y = 0.5x です。片方が原点 (0, 0) なら必ず b = 0、と覚えておくと検算が速くなります。
よく出る形の2点について、傾き・切片・実際に表示される方程式をまとめました。数値はすべて上の式どおりです。
| 点A | 点B | 傾き m | 切片 b | 表示される方程式 |
|---|---|---|---|---|
| (1, 2) | (3, 8) | 3 | -1 | y = 3x − 1 |
| (0, 0) | (4, 2) | 0.5 | 0 | y = 0.5x |
| (−2, 4) | (1, −5) | -3 | -2 | y = -3x − 2 |
| (2, 5) | (6, 5) | 0 | 5 | y = 5 |
| (3, 1) | (3, 7) | なし(垂直) | — | x = 3 |
表の最後の2行が、傾き切片形では書ききれない特別な直線です。次の節で扱います。なお、マイナスは場所によって記号が変わり、傾きの部分は半角の「-3x」、定数項の前は長い「− 2」で出ます。表記の違いだけで意味は同じです。
このツールは 分数ではなく小数で答えを返し、小数第6位までに丸めて表示します。1/3 のように割り切れない値は途中で切られるため、模範解答と見た目が一致しません。代表例を実際の表示のとおり並べます。
| 2点 | 傾きの正確な値 | 画面上の表示 | 分数で書いた答え |
|---|---|---|---|
| (0, 0) と (3, 1) | 1/3 | y = 0.333333x | y = (1/3)x |
| (1, 1) と (4, 2) | 1/3 | y = 0.333333x + 0.666667 | y = (1/3)x + 2/3 |
| (0, 1) と (7, 2) | 1/7 | y = 0.142857x + 1 | y = (1/7)x + 1 |
見分け方は単純で、0.333333 が出たら 1/3、0.666667 なら 2/3、0.142857 なら 1/7 です。迷ったら傾きの元の引き算に戻り、(y の差)と(x の差)をそのまま分子・分母に置いて約分すれば正確な値が出ます。答案には分数で書くほうが確実です。
検算は元の2点を式に代入し、両方とも成り立つかを見るのが最短です。1点しか確かめないと切片のミスを見逃します。例1の y = 3x − 1 なら、x = 1 で右辺は 3 × 1 − 1 = 2 と点A の y に一致、x = 3 で 3 × 3 − 1 = 8 と点B の y に一致。2つとも合ったので正解です。
おおまかな符号の確認も有効です。右にいくほど点が上がれば傾きは正、下がれば負で、x が増えて y が減った例2は確かに −3 と負です。切片は「x = 0 のときの y」なので、2点を結んだ線を頭の中で y軸まで伸ばし、その高さと b が合うかを見ます。符号のあたり付け→代入で厳密確認、の2段構えなら写し間違いにも気づけます。
Q. 点A と点B を入れ替えると答えは変わりますか?
A. 変わりません。(1, 2) と (3, 8) を逆にすると傾きは (2 − 8) ÷ (1 − 3) = (−6) ÷ (−2) = 3 で同じです。切片も A・B どちらを代入しても同じ b になります。ただし途中式を書くときは、分子と分母で点の順番を揃えてください。
Q. 答えを分数で表示させることはできますか?
A. できません。小数第6位までの小数で返します。0.333333 のような表示が出たら、(y の差)と(x の差)をそのまま分数にして約分し直してください。よく出る小数と分数の対応は早見表②のとおりです。
Q. 傾きの欄に「なし(垂直)」と出たのは入力ミスですか?
A. ミスとは限りません。2点の x座標が同じとき、直線は y軸と平行な縦線になり、傾きという数そのものが決まりません。方程式欄には代わりに x = (その値)が出ます。x を打ち間違えていたなら、直せば通常の結果に戻ります。
Q. 傾きが 0 と、傾きが「なし」は何が違いますか?
A. 傾き 0 は「横に進んでも高さが変わらない」水平な直線で、y = 5 のように書けます。傾きなしは垂直線で、x = 3 のように x の値だけで表します。名前が似ていますが、前者は数として 0 が存在し、後者は数が存在しない、という決定的な違いがあります。
Q. 3点以上を通る直線を調べたいときは?
A. まず2点で式を出し、残りの点の x を代入して y が一致するかを見ます。一致すれば3点は一直線上にあり、ずれていれば1本では結べません。誤差を含む実測データに直線をあてはめる考え方(回帰)は、この計算機の対象外です。
同じ2点から別の情報を出すなら、2点間の距離 計算機で線分の長さ、中点・内分点 計算機で真ん中の座標や比で分けた点の座標が求められます。方程式・距離・中点が揃えば、座標平面の問題はひととおり片づきます。