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📡 近距離音場限界距離(N) 計算機

振動子径・周波数・音速から N を自動計算

探触子・材料を入力

近距離音場限界距離 N
mm
📘 計算式

N = D² ÷ (4λ) = D²×f ÷ (4×c)
波長 λ = 音速c ÷ 周波数f
(D:振動子直径、f:周波数、c:材料の音速)

例:5MHz・φ20mm・鋼縦波 → N≒84.5mm。Nより遠方が遠距離音場で、きずの定量評価に適します。計算補助用です。

📖 近距離音場限界距離(N)の使い方と完全ガイド

超音波探傷(UT)では、探触子から出た音波が「近距離音場(フレネル領域)」と「遠距離音場(フラウンホーファー領域)」に分かれます。その境界となるのが近距離音場限界距離N(Near-field length)です。Nより手前では音圧が干渉で激しく振動し、同じ大きさのきずでも深さ位置によってエコー高さが大きくばらつきます。逆にN以遠では音圧がほぼ単調に減衰し、きずの定量評価が安定します。

「この探触子で板厚20mmの溶接部を評価していいのか」「2MHzと5MHzのどちらを選ぶべきか」「探触子径を変えるとNはどう動くのか」——こうした探触子選定の悩みに、Nの計算は明確な数値の根拠を与えます。本ツールは振動子径・周波数・材料の音速を入れるだけで、Nと波長λを自動算出します。UT技術者の現場判断、ならびにJIS Z 2305などの資格試験対策の計算練習に役立ちます。

使い方(入力項目の意味と迷いやすい点)

計算のしくみ・計算式

円形振動子の近距離音場限界距離Nは、振動子径Dと波長λを使って次式で表されます。波長λは音速cを周波数fで割って求めます。

この式から、Nは振動子径Dの2乗に比例し、周波数fに比例(波長λに反比例)することがわかります。つまり、振動子を大きくしても周波数を上げてもNは長くなります。

計算例1:φ20mm・5MHz・鋼の縦波(c=5920m/s)

計算例2:φ10mm・2MHz・鋼の縦波(c=5920m/s)

同じ鋼でも、径を2倍・周波数を2.5倍にすると、Nは8.5mmから84.5mmへと約10倍に伸びることが、この2例の比較からはっきり読み取れます。

N早見表(鋼・縦波 c=5920m/s)

鋼の縦波探傷における代表的な組み合わせのN(おおよその値、単位mm)です。横波(斜角)や他材料では音速が変わるため値も変わります。

振動子径\周波数2MHz4MHz5MHz
φ5mm2.14.25.3
φ10mm8.516.921.1
φ20mm33.867.684.5
φ28mm66.2132.4165.5

ケース別の使い分けの目安

よくある質問

Q. なぜNより手前は評価しにくいのですか?

A. 近距離音場では振動子の各点から出た波が干渉し、軸上の音圧が極大・極小を繰り返します。そのため同じ大きさのきずでも深さ位置でエコー高さが数dB単位で変動し、面積(大きさ)評価が不安定になります。安定した定量評価はN以遠で行うのが原則です。

Q. 振動子径Dは公称値と有効値どちらを使いますか?

A. 厳密には音響的な有効振動子径が正解です。有効径は公称径よりやや小さいことが多く、公称値で計算するとNは実際よりわずかに長めに出ます。傾向把握なら公称値で十分ですが、精密な評価では有効径の使用を推奨します。

Q. 角形振動子のときは?

A. 本ツールは円形振動子(N=D²/4λ)を前提にしています。角形(矩形)振動子は等価直径に補正係数を掛けて近似する方法(おおむね辺長の長辺側を基準に係数を乗じる)が用いられ、円形式そのままでは誤差が出ます。角形探触子では各メーカーの仕様値や規格の換算式を優先してください。

Q. 周波数を上げればNが伸びて深部まで見えますか?

A. Nは伸びますが、高周波ほど材料中の減衰(散乱・吸収)が大きく、深部到達は逆に悪くなります。N(近距離音場)と減衰(到達深さ)はトレードオフなので、探傷深さと材質の結晶粒度を踏まえて総合的に選びます。

Q. このツールの結果はそのまま合否判定に使えますか?

A. 本ツールの値は探触子選定や試験対策のための概算・目安です。実際の探傷条件の確定や合否判定は、適用規格(JIS・ASME等)と校正試験片による実測に基づき、有資格者が判断してください。

注意点・もう一歩踏み込んだ知識

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※計算結果は目安です。正確な判断は公的機関・専門家にご確認ください。