🏠 トップ🧲 検査・NDT

📉 超音波の減衰係数 計算機

底面エコー B₁/B₂ から dB/mm を自動計算

底面エコーの入力方法

超音波の減衰係数
dB/mm
📘 計算式と考え方

減衰係数 α(dB/mm) = ( 20log₁₀(B₁/B₂) − 拡散損失 − 反射損失 ) ÷ (2 × 板厚t)
第2底面エコーは第1より往復2t余分に進み、境界で1回多く反射するため、その差から各損失を差し引いて1往復(2t)あたりに換算します。

例:t50mm, B₁75%, B₂15%, 拡散0.4dB, 反射損失1.7dB → 約0.12 dB/mm(UTレベル2過去問と一致)。計算補助用です。

📖 超音波の減衰係数の使い方と完全ガイド

垂直探傷で健全な部分にビームを当てると、底面で反射した第1底面エコー(B₁)に続いて、もう1往復した第2底面エコー(B₂)が現れます。この2つの高さがどれだけ減ったかを測れば、材料そのものが超音波をどれだけ吸収・散乱するか、つまり減衰係数(dB/mm)が分かります。本ツールは B₁・B₂・板厚・損失を入力するだけで、UTレベル2の過去問でも問われるこの値を自動計算します。

「鋳鋼や粗大結晶粒材で底面エコーが立たず欠陥評価に困っている」「規格上の探傷感度に減衰補正(伝達損失補正)を加えたい」「資格試験で減衰係数の計算問題が解けない」——そんな現場技術者・UT受験者が、手計算の検算や考え方の確認に使うことを想定しています。

使い方

本ツールは入力方法を2通りから選べます。タブで「エコー高さ(%)」か「B₁/B₂の差(dB)」を切り替えてください。

迷いやすいのは「拡散損失」と「反射損失」を分けて入れる点です。両方とも"材料の減衰ではないのに高さを下げている要因"なので、ここを差し引かないと減衰係数が実際より大きく出ます。逆に純粋に材料同士を比べたいだけなら、両方0にして見かけの減衰として扱う方法もあります。

計算のしくみ・計算式

B₁とB₂の高さの比をデシベルに直し、減衰以外の損失を差し引いてから、余分に進んだ距離(往復1回ぶん=2t)で割って単位長さあたりの減衰量にします。本ツールの式は次の通りです。

減衰係数 α(dB/mm) = { 20×log₁₀(B₁ ÷ B₂) − 拡散損失 − 反射損失 } ÷ (2 × t)

B₂はB₁より板内を1往復(2t)多く進むので、B₁とB₂の高さ差は「2tだけ余分に伝搬した間に減った量」を表します。その差から拡散・反射といった減衰以外の損失を引き、2tで割れば、材料1mmあたりの減衰量が出るというわけです。

計算例1:板厚50mm・B₁75%・B₂15%(試験頻出パターン)

UTレベル2の過去問でよく出る値とほぼ一致します。損失を入れ忘れると 13.98÷100=0.14dB/mm となり、約0.02dB/mm 高めに出てしまう点に注意してください。

計算例2:板厚100mm・B₁80%・B₂40%・損失合計2.1dB

板厚が厚いほど距離で薄められるため、同じ高さ比でも dB/mm の値は小さくなります。減衰係数を比べるときは必ず板厚をそろえて考えるのが鉄則です。

高さ比とdB差の早見表

%モードを使うとき、頭の中でdB差を見積もるのに便利な対応表です(20×log₁₀ で換算)。

B₁/B₂ の高さ比dB差(損失補正前)覚え方
1.26倍約2dBわずかな差
2倍約6dB2倍=6dBは丸暗記
3.16倍約10dB10dB=約3.16倍
5倍約14dB例1のケース
10倍約20dB10倍=20dB

値の目安と材料による違い

減衰係数は材質・結晶粒・周波数で大きく変わります。下表はおおよその傾向の目安で、実測値は周波数や熱処理状態で前後します。

材料・状態減衰の傾向探傷時のポイント
圧延鋼・細粒の構造用鋼小さい底面エコーが安定。高めの周波数も使える
アルミ合金小〜中音速が速く比較的通りやすい
鋳鋼・粗大結晶粒材大きい散乱で底面が弱る。低周波探触子が有利
オーステナイト系ステンレス・溶接部非常に大きい異方性で減衰・ビーム偏向が顕著。専用手法が必要

減衰係数が大きい材料ほど底面エコーが立たず欠陥評価が難しくなります。値が大きいと感じたら、まず探触子の周波数を下げる・口径を見直すといった対応を検討します。

よくある質問

Q. なぜ板厚を2倍にして割るのですか?

A. B₂はB₁より板内を「もう1往復」多く進んでいるからです。その余分な距離は行き帰りで 2t になります。B₁とB₂の差はこの 2t を伝わる間に減った量なので、2t で割って1mmあたりに換算します。

Q. 拡散損失と反射損失は必ず入れないとダメですか?

A. 厳密に「材料の減衰だけ」を出したいなら必要です。これらを引かないと、減衰以外で下がった分まで減衰に含めてしまい値が高めに出ます。逆に同一形状の試験体同士を相対比較するだけなら両方0でも傾向はつかめます。校正試験片で実測した損失値があれば、それを入れるのが最も正確です。

Q. %モードとdBモードで結果は変わりますか?

A. 同じ状況を表していれば一致します。%モードは内部で 20×log₁₀(B₁/B₂) を計算してdB差に変換しているだけだからです。現場でdBアッテネータの読みがあるならdBモード、波形の高さしか分からないなら%モードが便利です。

Q. 周波数を変えると減衰係数は変わりますか?

A. はい。一般に周波数が高いほど散乱が増え、減衰係数は大きくなります。同じ材料でも探触子の周波数が違えば別の値になるので、測定時の周波数を必ず記録してください。値を比較するときは周波数をそろえることが前提です。

Q. B₂が見えない・極端に小さいときはどうすれば?

A. 減衰が大きい材料の典型です。周波数を下げる、より大きな入力で観測する、底面の状態(粗さ・平行度)を確認する、といった対応をします。それでもB₂が読めない場合、この2エコー法は適用が難しく、別の感度補正手法を検討する必要があります。

注意点・もう一歩踏み込んだ知識

本ツールの計算結果は概算・目安であり、考え方の確認や手計算の検算を目的としています。実際の探傷・合否判定は、適用する規格・手順書(JIS Z 3060、各社の探傷指示書など)と、有資格者の判断に従ってください。最終的な評価は社内基準・公的規格・専門家に確認することをおすすめします。

📣 このツールをシェア
𝕏 ポストLINEで送る
🔗 関連ツール📂 検査・NDTの一覧 →
🔈音圧・エコー高さのdB🛡️放射線の半価層・透過率🔬音響インピーダンスと反射率🪨硬さ換算(HV/HB/HRC)📡近距離音場限界距離(N)📐エコー高さ半減角・指向角
🧮 計算ツール集トップ(全1,403本)
トップ運営者情報プライバシーポリシーお問い合わせ
※計算結果は目安です。正確な判断は公的機関・専門家にご確認ください。