度→ラジアン:ラジアン = 角度 × π ÷ 180
三角比:sinθ・cosθ・tanθ(tanθ = sinθ ÷ cosθ)。cosθが0になる90°や270°ではtanは定義されません。
逆三角関数:値から角度を逆算します。arcsin・arctanは −90°〜90°、arccosは0°〜180°の範囲で返します。arcsin・arccosは −1〜1 の値のみ有効です。
表示が小数になるのは無理数(√を含む値)のためです。例:sin45° = √2÷2 ≒ 0.7071。計算結果は概算で、丸め誤差が含まれる場合があります。
角度を入力するだけで、その角度のsin(サイン)・cos(コサイン)・tan(タンジェント)の値をまとめて計算するツールです。数学の宿題や課題の答え合わせはもちろん、建築・測量・DIYで「斜辺の長さ」「屋根や坂の勾配」「高いものの高さ」を求めるときにそのまま使えます。度からラジアンへの換算も同時に表示され、値から角度を逆算する逆三角関数(arcsin・arccos・arctan)にも対応しているので、順算・逆算の両方向をこの1画面で完結できます。関数電卓を持ち歩かなくても、スマホですぐに三角比を確認できるのが利点です。
三角比とは、直角三角形の2辺の長さの比を角度θで表したものです。基準となる角θに対して次の3つが定義されます。
度からラジアンへは「ラジアン = 角度 × π ÷ 180」で換算します。cos θ が 0 になる 90°・270° では割り算が成立せず、tan は定義されません(∞に発散)。
例1:斜辺10cm・角度30°の直角三角形の対辺の長さ。sin 30° = 0.5 なので、対辺 = 斜辺 × sin θ = 10 × 0.5 = 5cm。隣辺は 10 × cos 30° = 10 × 0.866 = 約8.66cm となり、5² + 8.66² ≒ 100 で三平方の定理とも一致します。
例2:水平距離12m・傾斜角15°のスロープの高低差。tan 15° = 0.268 なので、高さ = 水平距離 × tan θ = 12 × 0.268 = 約3.2m。逆に高さ3.2m・水平12mが分かっていれば、arctan(3.2 ÷ 12) = arctan(0.267) ≒ 15° と角度を逆算できます。
| 角度 | sin | cos | tan |
|---|---|---|---|
| 0° | 0 | 1 | 0 |
| 30° | 0.500 | 0.866 | 0.577 |
| 45° | 0.707 | 0.707 | 1.000 |
| 60° | 0.866 | 0.500 | 1.732 |
| 90° | 1 | 0 | 定義なし |
| 180° | 0 | −1 | 0 |
30°と60°でsinとcosの値が入れ替わっている点、45°で両者が一致する点に注目すると、値が記憶しやすくなります。sinは0°→90°で増加、cosは減少します。
「サイン」の語源は意外に長い旅をしています。もとはインドの数学者が使ったサンスクリット語の「jyā(弦)」で、これがアラビア語に音写されて「jiba」となり、後世の写本でよく似た綴りの「jaib(入り江・湾)」と読み替えられました。その「湾」をラテン語に直訳したのが「sinus(湾・ひだ)」で、そこから英語の sine が生まれています。つまり sin という記号の背後には、インド→アラビア→ヨーロッパという千年規模の翻訳リレーが隠れているわけです。cosは「complement(余角)のsine」、すなわち余弦を意味し、cos θ = sin(90°−θ) の関係を名前がそのまま表しています。
三角比が「比」であることの利点は、大きさに関係なく角度だけで決まる点にあります。相似な直角三角形なら、辺の長さが2倍でも100倍でも、同じ角度なら対辺÷斜辺の値は変わりません。だからこそ古代の人々は、直接測れない高さ——ピラミッドの高さや天体までの見かけの角度——を、影の長さや小さな測定器の角度から計算できました。エラトステネスが地球の円周を測った手法も、離れた2地点での太陽の角度差を利用したもので、根っこには三角比と同じ「角度から長さを導く」発想があります。
身近な例では、スマホの傾きセンサーや地図アプリの方位、カメラの手ブレ補正、3Dゲームのキャラクターの回転も、内部ではsin・cosの計算が絶え間なく走っています。sinとcosは角度を入れると −1〜1 の間を波打つように往復するため、音の波形や交流電流、振り子の運動といった「繰り返す現象」を表す共通言語にもなっています。図形の道具として生まれた三角比が、そのまま波の科学へつながっているのは面白いところです。
Q. なぜtan 90°はエラーや「∞」になるのですか?
A. tan θ = sin θ ÷ cos θ で、90°では cos 90° = 0 になり「0で割る」状態になるためです。値が一つに定まらず、90°に近づくほどtanは急激に大きくなって無限大に発散します。同じ理由で270°でも定義されません。
Q. ラジアンと度はどちらで入力すればいいですか?
A. このツールは「度(°)」で入力します。表示欄には対応するラジアン値も出るので換算の手間はありません。手計算で換算するときは「ラジアン = 度 × π ÷ 180」を使い、たとえば180°=π、90°=π/2 ラジアンです。
Q. sinやcosが1を超えないのはなぜですか?
A. 斜辺は直角三角形で必ず最も長い辺なので、対辺÷斜辺・隣辺÷斜辺は1以下になります。値の範囲は −1〜1 です。一方tanは対辺÷隣辺で分母に上限がないため、いくらでも大きくなり得ます。
Q. 結果が0.7071のように小数になるのはなぜですか?
A. sin 45°=√2÷2 のように、多くの角度の三角比は無理数(√を含む値)になるためです。分数や√の形では割り切れないので、小数に直すと循環しない無限小数になります。表示は丸めた概算値です。
Q. 逆三角関数で入力できる値に制限はありますか?
A. arcsin と arccos は −1〜1 の範囲の値しか受け付けません(sin・cosが取り得る範囲だからです)。arctan は任意の実数を入力できます。返る角度の範囲は、arcsinとarctanが −90°〜90°、arccosが 0°〜180° です。