負荷電力と現在の力率、目標とする力率を入力すると、力率改善に必要な進相コンデンサの容量(kvar)が求められます。電気料金の力率割引や設備の負荷軽減を検討するときの目安計算に使えます。
有効電力 P が一定のとき、力率を改善するために減らすべき無効電力ぶんが、必要なコンデンサ容量 Qc になります。力率角を θ とすると次の式で求めます。
Qc = P ×(tanθ₁ − tanθ₂)
θ₁=改善前の力率角、θ₂=改善後の力率角(cosθ=力率)
例:負荷 100kW、力率を 0.75 から 0.95 に改善する場合。cosθ₁=0.75 より tanθ₁≒0.882、cosθ₂=0.95 より tanθ₂≒0.329。Qc=100×(0.882−0.329)≒55.3kvar となり、約55kvar以上のコンデンサが必要と分かります。
Q. 力率を改善すると何が良いのですか?
A. 無効電力が減り、同じ仕事に対して流れる電流が小さくなります。電線や変圧器の負担が軽くなり損失が減るほか、電力会社の力率割引(基本料金の割引)を受けられる場合があります。
Q. 力率は1.0(100%)にすべきですか?
A. 必ずしもそうではありません。過剰なコンデンサは軽負荷時に進み力率となり電圧上昇を招くことがあります。実務では 0.95〜0.99 程度を目標にするのが一般的です。
Q. 単相と三相で式は変わりますか?
A. Qc=P×(tanθ₁−tanθ₂) の式は有効電力 P をもとに計算するため、単相・三相のどちらでも同じです。三相では算出した kvar を3相分の容量として選定します。