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📏 コーティング上からの厚さ補正 計算機

塗膜越しの厚さ計表示値を補正して母材の実厚さを計算

条件を入力

母材の実際の厚さ
mm
📘 計算式

厚さ計は母材(鋼)の音速で校正されているため、音速の遅いコーティングは実厚より厚く読まれます。
母材の実厚 = 表示値 − コーティング実厚 × ( 母材音速 ÷ コーティング音速 )

例:表示15.7mm、塗膜0.9mm、鋼5900・塗膜2700 → 13.7mm(UTレベル2過去問と一致)。計算補助用です。

📖 コーティング上からの厚さ補正の使い方と完全ガイド

塗装・ライニング・樹脂コーティングの上から超音波厚さ計(パルスエコー方式)で肉厚を測ると、塗膜のぶんだけ表示値が実際より大きく出ます。原因は「音速差」です。厚さ計は母材(鋼)の音速で時間を厚さに換算しているのに、塗膜の中は音が遅いため、塗膜を通った余分な往復時間が「母材が厚い」かのように誤って厚さへ加算されてしまうのです。このツールは、表示値・塗膜の実厚・母材とコーティングそれぞれの音速から、その見かけの上乗せ分を取り除き、母材だけの実厚を求めます。

使う場面は、塗装を剥がさずに配管・タンク・船体・橋梁などの残存肉厚を知りたいプラント保全担当者や検査会社、減肉評価・余寿命計算をする設備技術者、そしてUT(超音波探傷試験)レベル2試験で「コーティング上からの厚さ測定」を問われる受験者です。実際にこの補正はJIS Z 2355系の測定実務やレベル2の計算問題で頻出します。

使い方(入力項目と迷いやすい点)

計算のしくみ・計算式

厚さ計は「超音波が母材を往復した時間」を母材音速で割って厚さを出します。ところが塗膜の中では音が遅いので、塗膜の往復に余分な時間がかかります。厚さ計はその余分な時間も母材音速で換算してしまうため、塗膜の実厚(t_c)が音速比(母材音速÷コーティング音速)だけ拡大されて表示に乗ります。これが「見かけの塗膜厚」です。本ツールの式は次のとおりです。

計算例1(UTレベル2過去問と同条件):表示値15.7mm、塗膜0.9mm、母材音速5900m/s、塗膜音速2700m/s。見かけの塗膜厚=0.9×(5900÷2700)=0.9×2.185=1.97mm。実厚=15.7−1.97=13.7mm。塗膜は0.9mmしかないのに、表示には約2.0mmぶん乗っていたことになります。

計算例2(厚い塗装の配管):表示値12.4mm、塗膜0.5mm、母材音速5900m/s、塗膜音速2500m/s。見かけの塗膜厚=0.5×(5900÷2500)=0.5×2.36=1.18mm。実厚=12.4−1.18=11.2mm。塗膜0.5mmでも実厚は1.2mm近く小さく、減肉評価ではこの差が合否を分けます。

早見表:塗膜0.5mmあたりの「見かけの上乗せ量」

母材を鋼5900m/sとしたとき、塗膜の音速と厚さで見かけの塗膜厚(=差し引くべき量)がどれだけ変わるかの目安です。

塗膜音速音速比(×)塗膜0.5mmの上乗せ塗膜1.0mmの上乗せ
2000 m/s(ゴム系)2.951.48 mm2.95 mm
2500 m/s(一般塗装)2.361.18 mm2.36 mm
2700 m/s(エポキシ)2.191.09 mm2.19 mm
3000 m/s(硬質樹脂)1.970.98 mm1.97 mm

塗膜が薄く音速が母材に近いほど補正量は小さく、塗膜が厚く音速が遅いほど補正は無視できません。逆に言えば、補正を省いて表示値をそのまま記録すると、実厚を最大で数mmも過大評価する危険があります。

目安・基準(測定法の選び分け)

よくある質問

Q. 「塗膜厚×2」で補正すると習いましたが、このツールと違うのはなぜ?

A. 「×2」は厳密には音速比が約2のとき(塗膜音速がおよそ2950m/s)に成り立つ近似です。本ツールは音速比(母材÷塗膜)を正面から掛けるため、塗膜音速2700m/sなら×2.19、2500m/sなら×2.36と条件ごとに正確に補正します。試験でも実務でも、音速が与えられていれば音速比で計算するのが正解です。

Q. なぜ塗膜の実厚そのものではなく、音速比を掛けた量を引くのですか?

A. 厚さ計が表示しているのは「時間」を母材音速で換算した値です。塗膜の往復にかかる時間は母材より長く、その長い時間を母材音速で割るので、表示には塗膜実厚そのものより音速比ぶん拡大された量が乗ります。だから引くべきは塗膜実厚ではなく「塗膜実厚×音速比」なのです。

Q. 塗膜の音速が正確にわかりません。どうすれば?

A. 同種塗膜の代表値(エポキシ系で約2700m/s)をまず入れます。より正確を期すなら、塗膜を一部だけ剥がして母材を直接測り、塗装ありの表示値と塗膜厚から音速を逆算して校正してください。これが現場で最も確実な手順です。

Q. ステンレスやアルミの配管でも使えますか?

A. 使えます。母材音速の欄を材質に合わせて変えてください(ステンレス約5740〜5790m/s、アルミ約6300m/s)。厚さ計に設定した校正音速と同じ値を入れることが前提です。

Q. μmで測った塗膜厚はどう入れますか?

A. 1mm=1000μmです。150μmなら0.15mm、500μmなら0.5mmとして入力します。単位の取り違えは補正量を10倍ずらす致命的なミスなので注意してください。

注意点・もう一歩踏み込んだ知識

本ツールの結果は概算・目安です。配管・圧力容器などの合否判定や余寿命評価は、適用規格と有資格者(UTレベル2以上等)の判断に従い、最終的には公的基準・専門家にご確認ください。

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※計算結果は目安です。正確な判断は公的機関・専門家にご確認ください。