一般的な定義に基づく計算です。リーグ・大会の規定をご確認ください。
野球の盗塁は「何個決めたか」だけでなく「どれくらいの確率で決めているか」で価値が大きく変わります。このツールは、盗塁成功と盗塁死(失敗)の数を入れるだけで盗塁成功率を自動計算し、企図数や野球らしい割分厘表記、さらにセイバーメトリクスで損益分岐と言われる「約70%」の目安との比較まで一度に表示します。プロ野球の成績チェックはもちろん、草野球の個人成績づけやスコアラーの集計にもそのまま使えます。
計算式はシンプルで、盗塁成功率=盗塁成功÷(盗塁成功+盗塁死)×100 です。分母の「盗塁成功+盗塁死」は盗塁企図数と呼ばれ、走者が実際に盗塁を仕掛けた回数を表します。牽制死や暴投・捕逸での進塁は企図数に含めないのが一般的な扱いです。
計算例:盗塁成功25・盗塁死8の場合
企図数=25+8=33回。成功率=25÷33×100=75.757…≒75.8%。野球の慣習である割分厘で表すと7割5分8厘です。損益分岐と言われる70%を上回っているので、積極的に走る価値のある走者と評価できます。仮に成功20・失敗10なら20÷30=66.7%となり、70%を下回るため「走らない方がチームの得点期待は高い」水準になります。
初期値の周辺で、盗塁成功(縦)と盗塁死(失敗)(横)の2つを変えたときに盗塁成功率がどう動くかを並べたものです。数値はこのページの計算式で実際に算出しています。
| 盗塁成功(個) \ 盗塁死(失敗)(個) | 4個 | 8個 | 12個 | 16個 |
|---|---|---|---|---|
| 13個 | 76.5 % | 61.9 % | 52.0 % | 44.8 % |
| 19個 | 82.6 % | 70.4 % | 61.3 % | 54.3 % |
| 25個 | 86.2 % | 75.8 % | 67.6 % | 61.0 % |
| 38個 | 90.5 % | 82.6 % | 76.0 % | 70.4 % |
| 50個 | 92.6 % | 86.2 % | 80.6 % | 75.8 % |
値は本ページの計算式で算出した目安です。実際の条件によって変わりますので、細かい条件は上の計算機に自分の数字を入れて確かめてください。
Q. なぜ「成功率70%」が損益分岐と言われるのですか?
A. 盗塁が成功すると走者が一つ先の塁に進み得点期待値が少し上がりますが、失敗するとアウトが一つ増えて走者も消えるため、期待値の下がり幅の方が大きいからです。得点期待値の統計分析から「おおよそ70%前後を超えないと差し引きで損」とされます。厳密な分岐点はアウトカウントや点差、時代の得点環境で変わるため、あくまで代表的な目安です。
Q. 盗塁死と牽制死は同じですか?
A. 別物です。盗塁死は盗塁を試みてタッチアウトになったもの、牽制死は投手の牽制球で塁に戻れずアウトになったものです。一般的な盗塁成功率の分母には牽制死を含めません。ただしスタートを切った直後の挟殺など判定が微妙なケースは記録員の判断によるため、リーグや大会で扱いが異なる場合があります。
Q. 盗塁数が多ければ成功率は低くてもよいのでは?
A. 「数」はタイトル争いでは重要ですが、チームの得点という観点では「率」が重視されます。成功率が70%を大きく下回る走者がたくさん走ると、盗塁数は稼げてもアウトを積み重ねてチームの得点期待を削ってしまいます。理想は「高い成功率を保ったまま企図数を増やす」ことです。