毎月いくら・総額いくら返すかを自動計算
例:月5万円×48か月=240万円
本ツールは目安の概算です。正確な額は貸与団体の返還誓約書・スカラネットをご確認ください。
「奨学金、結局トータルでいくら返すんだろう」「毎月の引き落としは手取りのうちどれくらいを占めるのか」——内定先が決まった大学4年生、返還が始まる社会人1年目、子どもの進学費用を見積もる保護者の多くが、この不安を抱えています。日本学生支援機構(JASSO)の貸与奨学金は、人によっては総額200万〜400万円規模の借入になり、返済期間は10年〜20年に及びます。住宅ローンや車のローンと違って「卒業した瞬間にいきなり数百万円の負債を背負っている」状態になるため、毎月いくら・総額いくら返すのかを早い段階で数字にしておくことが、その後の家計設計を大きく左右します。
このシミュレーターは、借入総額・利率・返済年数の3つを入れるだけで、毎月の返済額・返済回数・総返済額・利息合計を即座に表示します。第一種(無利息)と第二種(有利息)の切り替えにも対応しているので、自分の奨学金の種類に合わせて現実的な数字を確認できます。
表示される数字のうち、毎月の返済額は家計に直接効いてくる負担、総返済額と利息合計は「借りた額にいくら上乗せして返すのか」を表します。第一種なら利息は0円、第二種なら利息合計がそのまま借入のコストになります。
このツールは、毎月の返済額が一定になる「元利均等返済」で計算しています。借入総額をP(円)、月利をr(年利÷12÷100)、返済回数をn(年数×12)とすると、毎月返済額Mは次の式で求まります。
M = P × r × (1+r)ⁿ ÷ {(1+r)ⁿ − 1}
総返済額は M × n、利息合計は 総返済額 − 借入総額 です。利率が0%(第一種・無利息)のときはこの式が成り立たないため、単純に 借入総額 ÷ 返済回数 で毎月額を出します。
計算例1:第一種(無利息)240万円・15年
返済回数 n=15×12=180回。利率0%なので 2,400,000 ÷ 180 = 毎月13,333円。利息は発生せず、総返済額は借りた240万円ちょうどです。15年かけても上乗せが一切ない——これが第一種の大きな強みです。
計算例2:第二種(有利息)240万円・年利0.9%・15年
n=180回、月利r=0.9÷100÷12=0.00075。式に当てはめると毎月返済額は約 14,259円。総返済額は 14,259×180 ≒ 2,566,542円、利息合計は約 166,542円 です。同じ240万円・15年でも、利率0.9%が付くと約16.7万円ぶん多く返す計算になります。第一種と第二種の差が、まさにこの利息部分です。
下の早見表は、よくある借入パターンの目安です(第二種は年利0.9%で試算)。自分の条件に近い行を探してみてください。
| 条件 | 毎月返済額 | 総返済額 | 利息合計 |
|---|---|---|---|
| 240万・無利息・15年 | 約13,333円 | 240.0万円 | 0円 |
| 240万・無利息・20年 | 約10,000円 | 240.0万円 | 0円 |
| 240万・0.9%・15年 | 約14,259円 | 約256.7万円 | 約16.7万円 |
| 240万・0.9%・12年 | 約17,589円 | 約253.3万円 | 約13.3万円 |
| 300万・無利息・18年 | 約13,889円 | 300.0万円 | 0円 |
表からわかるとおり、無利息の第一種は年数を延ばしても総額は変わらず毎月額だけが下がります。一方、第二種では「年数を短くすると毎月は重いが利息は減る」「年数を延ばすと毎月は楽だが利息は増える」という関係になっています。240万・0.9%で12年と15年を比べると、毎月は約3,300円違いますが、利息は12年のほうが約3.4万円少なく済みます。
返済額が手取りに対して大きすぎると、家賃・生活費と合わせて毎月が苦しくなります。一般的な家計設計では、奨学金を含む各種ローンの返済比率を手取りの15〜20%以内に抑えると安全とされます。下の区分は、毎月の手取り収入に対する目安です。
たとえば手取り月22万円の社会人1年目で毎月返済額が約14,000円なら返済比率は約6%。家計上は十分におさまる範囲です。逆に複数の奨学金を併用して毎月3万円を超えるような場合は、年数の取り方や返還方式を一度シミュレーターで比較しておくと判断材料になります。
Q. 第一種と第二種で利率はどう違いますか?
A. 第一種は無利子なので利率0%で計算します。総返済額は借りた額そのままです。第二種は有利子で、貸与終了時に確定した利率(近年は低めに推移、上限は年3%)を入力してください。確定利率は返還誓約書やスカラネットで確認できます。
Q. 繰り上げ返済すると総返済額は減りますか?
A. 第二種(有利息)なら減ります。繰り上げ返済した元金には以後の利息がかからないため、早く返すほど利息合計が小さくなります。シミュレーターで返済年数を短くして再計算すれば、その効果(利息がいくら減るか)を数字で確認できます。なお第一種は無利息なので、繰り上げても総額は変わりません(家計上の選択は別途)。
Q. 返済年数は自分で自由に決められますか?
A. 完全に自由ではありません。JASSOでは借入総額に応じて返済回数の上限が決まります(おおむね借入が多いほど長く設定可能、最長20年程度)。シミュレーターは試算用なので任意の年数を入れられますが、実際に選べる年数は貸与団体の規定に従います。
Q. 返済が苦しくなったらどうすればいいですか?
A. JASSOには「減額返還」(毎月の返済額を2分の1や3分の1に減らし、その分返済期間を延ばす)や「返還期限猶予」(一定期間、返済を先送りする)といった救済制度があります。いずれも延滞する前に申請するのが鉄則です。延滞してしまうと制度が使いにくくなり、信用情報にも影響します。
Q. 在学中の利息はどう扱われますか?
A. 第二種は在学中(および貸与期間中)は利息がかからず、返還が始まってから利息が発生する仕組みです。このシミュレーターは返還開始後の元利均等返済を前提にしているため、在学中の期間は計算に含めません。
本シミュレーターの結果は概算・目安であり、実際の返済額・利率・返済回数の上限、各種救済制度の適用可否は、必ず日本学生支援機構(JASSO)や貸与元の公式情報(返還誓約書・スカラネット等)でご確認ください。返済計画や家計全体の判断に迷う場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家への相談をおすすめします。最終的な判断は公的機関・専門家の情報に基づいて行ってください。