「100万円を年利5%で20年運用したら、最終的にいくらになるのか」——この一見シンプルな問いを、頭の中でぱっと計算するのは意外と難しいものです。利息にさらに利息がつく「複利」は、電卓で1年ずつ追っていくと手間がかかるうえ、税金や月複利まで考え出すと混乱します。このツールは、元本・年利・運用年数を入れるだけで、その将来額(元利合計)と増えた金額(受取利息)を一瞬で出します。退職金の運用先を比べたい人、つみたてNISAやiDeCoのゴールをイメージしたい人、定期預金とインデックス投資のどちらが得かを数字で見たい人に向いています。
複利とは「利息にもさらに利息がつく」増え方です。元本をP、年利をr(小数。5%なら0.05)、年数をn、年間の複利回数をm(年複利は1、月複利は12)とすると、元利合計は次の式で求まります。
元利合計 = P ×(1 + r ÷ m)m×n / 受取利息 = 元利合計 − P
例1:元本100万円・年利5%・10年・年複利(税引前)
100万 ×(1+0.05)10 = 100万 × 1.6289 = 約1,628,900円。受取利息は約628,900円です。もし単利(元本だけに毎年5%)なら利息は50万円ちょうどなので、複利は約12.9万円多く増えます。
例2:例1と同条件で「月複利」にすると
100万 ×(1+0.05÷12)12×10 = 100万 ×(1.004167)120 = 約1,647,000円。年複利より約1.8万円多くなります。組み入れ回数が増えるほど少しずつ有利になる、というのがこの差です。
例3:例1を「税引後」にすると
受取利息628,900円に20.315%(=約127,800円)の税金がかかり、手取り利息は約501,100円。元利合計は約1,501,100円になります。NISAなら課税されないため、税引前の約162.9万円がそのまま手元に残る計算です。
| 年利\年数 | 10年 | 20年 | 30年 |
|---|---|---|---|
| 1% | 約110万円 | 約122万円 | 約135万円 |
| 3% | 約134万円 | 約181万円 | 約243万円 |
| 5% | 約163万円 | 約265万円 | 約432万円 |
| 7% | 約197万円 | 約387万円 | 約761万円 |
表からわかるのは、年利の差より年数の差のほうが終盤で効いてくることです。年利5%でも10年では1.6倍ですが、30年では4.3倍まで伸びます。後半ほど雪だるま式に加速する——これが複利の本質です。
Q. 単利と複利は何が違いますか?
A. 単利は元本だけに毎年同じ利息がつきます。複利は前年までに増えた利息にもさらに利息がつくため、期間が長いほど差が開きます。本ツールは複利での計算です。
Q. お金が2倍になるのは何年後が目安?
A. 「72 ÷ 年利(%)」で概算できます(72の法則)。年利3%なら約24年、年利6%なら約12年が目安です。正確な年数を知りたいときは年数を変えながら本ツールで試してください。
Q. 「税引後」の20.315%は何の税金ですか?
A. 所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%の合計です。預金利息や課税口座の運用益にかかります。NISA・iDeCoなどの非課税制度では原則かかりません。
Q. 毎月の積み立ても計算できますか?
A. このツールは「最初に一括で入れた元本」を運用する前提なので、毎月の積立は含みません。積立の将来額は関連ツールの積立シミュレーションをご利用ください。
Q. インフレは考慮されますか?
A. されません。表示額は将来時点の名目金額です。物価が年2%上がるなら、30年後の432万円は今の価値ではもっと小さく感じられる点に注意してください。
本ツールの結果はあくまで概算・目安です。実際の運用利回りは変動し、税制や手数料によっても金額は変わります。具体的な運用判断や税の取り扱いについては、金融機関の公式情報、国税庁、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に最終確認してください。