目安としてご利用ください。
電子工作やプリント基板の修理をしていると、小さな円筒形の抵抗器に巻かれた色の帯(カラーコード)を読まなければならない場面が必ず出てきます。抵抗器は表面積が小さく「1.5kΩ」といった数字を印刷できないため、世界共通で色帯によって抵抗値を表示する決まり(IEC 60062)になっています。本ツールは第1帯・第2帯・乗数・許容差を選ぶだけで、抵抗値をΩ・kΩ・MΩに換算し、内訳と近いE24標準値まで一気に表示します。テスターを当てにくい実装済み基板や、複数の抵抗をまとめて仕分けたいときに役立ちます。
主に使うのは、Arduinoやラズパイで電子工作を始めた初心者、ジャンク基板を修理するリペア愛好家、実習で抵抗を扱う電子・電気系の学生、そして「部品箱に裸の抵抗が大量にあって値がわからなくなった」という人です。色の暗記が苦手でも、このページでクリックすれば数値が出るので、まず読み方の答え合わせに使ってください。
抵抗器を、許容差を示す金・銀の帯が右端に来る向きで持ちます。すると左端に寄った帯が第1帯です。あとは左から順に、4つのプルダウンを選ぶだけです。
迷いやすいのが「どちらの端から読むか」です。第4帯側は他の帯より間隔が広く空いていることが多く、また金・銀は第1帯には使われません。金・銀の帯を見つけたらそこが終端(右)だと判断できます。
4本帯(4バンド)の抵抗値は次の式で求めます。
抵抗値 = (第1帯×10 + 第2帯)× 乗数 [Ω]
色と数字の対応は「黒0・茶1・赤2・橙3・黄4・緑5・青6・紫7・灰8・白9」です。乗数の帯も同じ色の並びで、黒×1・茶×10・赤×100・橙×1k…と桁が1つずつ増えます。
計算例1:茶・黒・赤・金 第1帯=茶(1)、第2帯=黒(0)、乗数=赤(×100)、許容差=金(±5%)。
(1×10+0)×100 = 10×100 = 1,000Ω = 1kΩ。許容差±5%なので実際の値は950〜1,050Ωの範囲に入ります。
計算例2:黄・紫・橙・金 第1帯=黄(4)、第2帯=紫(7)、乗数=橙(×1k)、許容差=金(±5%)。
(4×10+7)×1000 = 47×1000 = 47,000Ω = 47kΩ。±5%なら44.65〜49.35kΩです。47kΩはLEDの電流制限やプルアップでよく使う定番値です。
下の早見表は、よく出会う代表的な色の組み合わせをまとめたものです。色の並びを丸暗記しなくても、まずこの表で感覚をつかむと読みやすくなります。
| 色帯(第1・第2・乗数) | 計算 | 抵抗値 |
|---|---|---|
| 茶・黒・黒 | 10×1 | 10Ω |
| 茶・黒・赤 | 10×100 | 1kΩ |
| 赤・赤・橙 | 22×1000 | 22kΩ |
| 橙・橙・橙 | 33×1000 | 33kΩ |
| 黄・紫・橙 | 47×1000 | 47kΩ |
| 緑・青・黒 | 56×1 | 56Ω |
| 茶・黒・緑 | 10×100k | 1MΩ |
第4帯は抵抗値そのものではなく「公称値からどれだけずれてよいか」を示します。許容差が小さいほど精密で、使われる帯の色も決まっています。
| 第4帯の色 | 許容差 | 主な用途の目安 |
|---|---|---|
| 茶 | ±1% | 金属皮膜・精密回路(E24/E96) |
| 赤 | ±2% | やや精度が要る回路 |
| 金 | ±5% | カーボン皮膜・一般用途(E24) |
| 銀 | ±10% | 精度を問わない用途(E12) |
電子工作で最も多く出回るのは金帯(±5%)のカーボン抵抗です。±5%でも、たとえばLEDの電流制限抵抗やマイコンのプルアップ・プルダウンといった用途では何の問題もありません。一方で分圧回路で正確な電圧を作りたい、フィルタの周波数を狙いたいといった場面では、茶帯(±1%)の金属皮膜抵抗を選びます。
Q. どちらの端から読み始めればいい?
A. 金・銀の許容差帯がある側を右にして、反対側から読みます。金・銀は第1帯には使われないので、その色を見つけたら終端の目印です。帯どうしの間隔が広く空いている側も第4帯(許容差)側のサインです。
Q. E系列・標準値とは何ですか?
A. 抵抗は好きな値を作るのではなく、E12・E24などの決まった数列で量産されています。E24なら10,11,12,13,15,16,18,20,22…という24個の値(とその10倍・100倍…)です。読み取った値がこの数列に無い場合、色の読み間違いか別系列の可能性があるため、本ツールは近いE24標準値を参考表示しています。
Q. 5本帯・6本帯の抵抗にも使えますか?
A. 本ツールは一般的な4本帯(有効数字2桁+乗数+許容差)専用です。5本帯は有効数字が3桁(第1〜第3帯)になり、第4帯が乗数、第5帯が許容差という並びに変わります。6本帯はさらに温度係数帯が加わります。5本帯を読むときは、第3帯までを数字、第4帯を乗数として読み替えてください。
Q. 0Ω(ゼロオーム)の黒一本だけの抵抗は何ですか?
A. 帯が黒1本だけの抵抗は「0Ωジャンパ」です。抵抗としてではなく、基板上で配線を渡すための部品で、自動実装の都合で抵抗の形をしています。本ツールの計算対象ではありません。
Q. 色が似ていて区別できません(赤と橙、茶と赤など)。
A. 経年劣化や発熱で色は変わります。判別が難しいときは、まずテスターで実測し、その値に最も近いE24標準値から逆算して帯の色を推定するのが確実です。本ツールで標準値を確認しながら答え合わせをすると間違いを減らせます。