計算結果は一般的な目安です。実際の条件・規格により異なる場合があります。
「レシピは粉250gなのに、家にある粉は300gしか残っていない」「加水率75%のバゲットを作りたいけれど、水は何g量ればいいの?」——パン作りでは、粉の量が変わるたびに水も塩も全部かけ直す必要があります。この計算機は、強力粉の量・加水率・塩分の3つを入れるだけで、必要な水の量(g)を大きく表示し、あわせて塩の量、加水率の区分、水の一部を牛乳に置き換えるときの目安まで一度に出します。ホームベーカリーの分量調整、少量だけ焼きたいとき、逆に大量に仕込みたいときにも使えます。
下敷きになっているのはベーカーズパーセントという考え方です。粉の重さをいつも100%とし、水も塩も砂糖も油脂も「粉に対して何%か」で表します。粉の量がいくつに変わっても比率は変わらないので、スケールの拡大・縮小が一瞬で済むのが最大の利点です。
計算例①:粉250g・加水率68%・塩分2%(初期値)
水=250×68÷100=170g。塩=250×2÷100=5.0g。区分は「食パン向け(65〜70%)」と出ます。牛乳に振り替える場合の目安は170×0.9=153gです。
計算例②:粉500g・加水率75%・塩分1.8%(ハード系)
水=500×75÷100=375g。塩=500×1.8÷100=9.0g。加水率が75%以上なので、区分は「ハード系向け(75%以上)」に切り替わります。
計算例③:粉150g・加水率65%
水=150×65÷100=97.5gで、100未満なので97.5gと小数第1位まで出ます。一方で粉150g・加水率75%なら112.5gですが、100以上は整数に丸められるため画面には113gと表示されます。小数点以下0.5gの差は家庭用スケールでは追いきれないため、実用上は問題ありません。
よく使う粉の量について、加水率別の水の量(g)をまとめました。表示はこのツールの丸め方に合わせています。
| 粉の量 | 60% | 65% | 70% | 75% | 80% |
|---|---|---|---|---|---|
| 150g | 90.0g | 97.5g | 105g | 113g | 120g |
| 200g | 120g | 130g | 140g | 150g | 160g |
| 250g | 150g | 163g | 175g | 188g | 200g |
| 300g | 180g | 195g | 210g | 225g | 240g |
| 500g | 300g | 325g | 350g | 375g | 400g |
表にない粉量でも、比例させれば読めます。たとえば粉400g・加水70%なら、200gの140gを2倍して280gです。粉が半端な数字(350gなど)のときは、素直にツールへ入れてしまうのが早いです。
塩は数グラムの世界なので、目分量ではなく数字で押さえておくと安定します。
| 粉の量 | 1.6% | 1.8% | 2.0% | 2.2% |
|---|---|---|---|---|
| 150g | 2.4g | 2.7g | 3.0g | 3.3g |
| 200g | 3.2g | 3.6g | 4.0g | 4.4g |
| 250g | 4.0g | 4.5g | 5.0g | 5.5g |
| 300g | 4.8g | 5.4g | 6.0g | 6.6g |
| 500g | 8.0g | 9.0g | 10.0g | 11.0g |
このツールは入力した加水率を3つの区分に自動で振り分けます。境目は65%未満/65〜74%/75%以上です。
迷ったら、いま作りたいパンの区分をこの3つから選び、その帯の真ん中あたりの数字を入れてみてください。区分はあくまで一般的な傾向であり、レシピ側に指定があるならそちらを優先します。
Q1. 同じ加水率なのに、粉を変えたら生地の硬さが違います。壊れていますか?
A. 計算は正しく、粉のほうが違います。小麦粉はたんぱく質量や粒度、灰分によって吸える水の量が変わり、同じ68%でもゆるく感じる粉と硬く感じる粉があります。全粒粉やライ麦粉が入ると吸水はさらに大きくなる傾向です。銘柄を替えた初回は、計算した水のうち1割ほどを手元に残しておき、こねながら足すと失敗しにくくなります。
Q2. 水の量はmLで量ってもいいですか?
A. 水は1g≒1mLなので、常温の水であれば読み替えて構いません。ただし牛乳・卵・はちみつなどは比重が1ではないため、gで量るほうが確実です。パン作りは全体をgで統一してしまうのがいちばん楽です。
Q3. 水を全部牛乳にしたいのですが、内訳の「牛乳の目安」はどう使えばいいですか?
A. 内訳に出るのは水量×0.9の値です。牛乳は約9割が水分で、残りは乳脂肪分や乳糖なので、そのぶんを差し引いた目安として表示しています。実際には牛乳を水と同量入れると生地はやや柔らかく、焼き色は濃く、香りは甘くなりやすい傾向があります。まず同量で試し、ゆるすぎたら次回この0.9の値に寄せる、という進め方が現実的です。
Q4. 加水率は高いほど美味しいのですか?
A. そうとは限りません。高加水はもっちりして気泡が粗くなる方向ですが、そのぶん生地がだれやすく、成形が甘いと横に広がった平たいパンになります。菓子パンのようにきめ細かく締まった食感が持ち味のパンでは、高加水はむしろ狙いから外れます。作りたいパンの性格に合わせるのが正解です。
Q5. 砂糖・バター・イーストの量も出せますか?
A. このツールが計算するのは水と塩だけです。ただしベーカーズパーセントの考え方は同じなので、粉の重さ×比率÷100で手計算できます。粉250gなら、砂糖6%=15g、バター5%=12.5g、といった具合です。
Q6. 塩分は何%にすればいいですか?
A. 一般的なパンでは1.8〜2.2%あたりがよく使われます。塩は味を決めるだけでなく、生地の締まりや発酵の進み方にも関わるため、極端に減らすと生地がだれたり味がぼやけたりすることがあります。まずはレシピの数字を尊重し、変えるなら少しずつが無難です。
食パン型に合わせて生地量から決めたいときは食パン型の生地量計算が便利です。型の容積から必要な生地量を出し、その配合比をこのページに戻して粉と水を決める、という往復ができます。粉に対する比率をまとめて扱いたいならベーカーズパーセント計算を、水以外の液体や調味料をmLとgで行き来させたいときは調味料のmL・g換算もあわせてどうぞ。