一般的な定義に基づく計算です。大会規定をご確認ください。
アメリカンフットボールで「あのランバックはよく走った」と言われても、走行距離だけを見ていては本当の効率はわかりません。同じ100ヤードでも、15回で稼いだのか30回かかったのかで意味はまったく違います。そこで使われるのがヤード/キャリー(YPC=Yards Per Carry)という指標です。このツールは総獲得ヤードとキャリー数(ラン回数)を入力するだけで、1回のランで平均何ヤード進めたかを瞬時に計算し、4.0ヤードの目安到達、1stダウン更新に必要なラン回数、ランのタイプ(パワーラン寄りかスピードラン寄りか)までまとめて表示します。試合を見るファン、走力を確かめたい選手、起用を考えるコーチが、ランの「質」をひと目で把握するための道具として使えます。
計算式は非常にシンプルで、YPC=総獲得ヤード ÷ キャリー数です。1回のランあたりの平均前進距離を表す、ランオフェンスで最も基本的な効率指標です。あわせて1stダウン更新に必要なラン回数=10ヤード ÷ YPCで、新しい1stダウン(10ヤード前進)を得るのに平均何回のランが要るかを示します。ランのタイプは、YPCの水準から傾向を大まかに分類する参考表示です(YPCが高いほどビッグゲインを含むスピードラン寄り、低めなら確実に前進を積むパワーラン寄りの傾向とみなせます)。
計算例①:120ヤードを25キャリー
YPC=120 ÷ 25=4.8 yd/キャリー。一般的な目安である4.0ヤードを上回るため「優秀」の水準です。1stダウン更新は10 ÷ 4.8=約2.1回のランで到達する計算になります。
計算例②:66ヤードを22キャリー
YPC=66 ÷ 22=3.0 yd/キャリー。4.0ヤードには1.0ヤード届かないものの、確実に前進を積むバランス型です。1stダウン更新には10 ÷ 3.0=約3.3回のランが必要になります。
初期値の周辺で、キャリー数(ラン回数)(縦)と獲得ヤード(合計)(横)の2つを変えたときにヤードがどう動くかを並べたものです。数値はこのページの計算式で実際に算出しています。
| キャリー数(ラン回数)(回) \ 獲得ヤード(合計)(yd) | 60yd | 120yd | 180yd | 240yd |
|---|---|---|---|---|
| 13回 | 4.6 yd/回 | 9.2 yd/回 | 13.8 yd/回 | 18.5 yd/回 |
| 19回 | 3.2 yd/回 | 6.3 yd/回 | 9.5 yd/回 | 12.6 yd/回 |
| 25回 | 2.4 yd/回 | 4.8 yd/回 | 7.2 yd/回 | 9.6 yd/回 |
| 38回 | 1.6 yd/回 | 3.2 yd/回 | 4.7 yd/回 | 6.3 yd/回 |
| 50回 | 1.2 yd/回 | 2.4 yd/回 | 3.6 yd/回 | 4.8 yd/回 |
値は本ページの計算式で算出した目安です。実際の条件によって変わりますので、細かい条件は上の計算機に自分の数字を入れて確かめてください。
同じYPCでも、その中身にはタイプがあります。パワーランは体を当てて確実に3〜4ヤードずつ押し込むスタイルで、大きなロスが少なく安定した数値になりやすいのが特徴です。スピードランは加速で一気に抜け、時に20ヤード超のビッグゲインを生む一方、止められて数ヤードにとどまる回もあり、YPCのばらつきが大きくなります。YPCは平均値なので、同じ4.5ヤードでも「毎回4〜5ヤード」なのか「多くは2ヤードで時々ロングゲイン」なのかは区別できません。平均だけでなく、1回ごとの内訳も合わせて見ると、そのランナーの持ち味がより立体的に見えてきます。
Q. YPCはどのくらいあれば良いのですか?
A. 一般に1キャリーあたり4.0ヤード前後がランナーとして優秀の目安とされ、5.0ヤードを超えると非常に高い効率です。ただしチーム戦術や相手守備の強さでも変わるため、あくまで比較の基準としてお考えください。
Q. キャリー数にはどのプレーを数えますか?
A. ボールを持って自分で走った回(ラッシングアテンプト)を数えます。パスを受けて走ったレシーブは通常ラン成績には含みません。集計方法は団体や大会の記録ルールで異なる場合があります。
Q. ロス(後退)した回はどう扱いますか?
A. 総獲得ヤードは前進とロスを差し引いた正味の値で入力してください。タックルで戻された分もキャリー数には1回として数えるのが一般的です。マイナスのプレーが多いとYPCは下がります。