設定温度を上げると電気代がいくら減るかの目安
「設定温度を1℃上げると消費電力が約13%減る」という一般的な目安をもとにした概算です。機種・室温・外気温・断熱で実際の削減率は変わります。あくまで概算の目安です。
夏の電気代の明細を見て、「エアコンの設定を1℃上げたら、いくら安くなるんだろう」と考えたことはないでしょうか。設定温度を上げれば消費電力が減る方向に働くのは事実ですが、「だいたい安くなるらしい」という感覚のままでは判断材料になりません。この試算ツールは、今の冷房代(月額)・今の設定温度・目標の設定温度・1℃あたりの節電率を入れると、変更後の月額、節約額、削減率、夏4か月換算までを一気に出します。
ただし最初にお伝えしておきたいことがあります。この計算は「暑さを我慢しましょう」と勧めるためのものではありません。数字を見る前に、次の項目を必ずお読みください。
節電のために冷房を止めたり、暑いのに我慢して設定温度を上げ続けたりすることは、室内での熱中症につながる危険があります。数百円と体調は釣り合いません。
このページは医学的な助言ではありません。体調に不安がある場合は必ず医療機関にご相談ください。
このツールは「1℃上げるごとに、そのときの電気代から一定割合ずつ減る」という掛け算で計算します。単純に「13%×3℃=39%引き」とはならないところがポイントです。
試算例①:冷房代3,000円/28℃→29℃/節電率13%
変更後は 3,000×0.87=2,610円、節約額は390円、削減率13.0%。夏4か月では約1,560円の差になります。
試算例②:冷房代3,000円/26℃→28℃(Δ2℃)/節電率13%
3,000×0.87×0.87=2,271円。節約額729円、削減率24.3%で、13%×2の26%より少し小さくなります。掛け算を重ねるたび「元になる金額」が減るためです。夏4か月換算では約2,917円。
試算例③:逆に下げた場合(29℃→27℃)
Δがマイナスになるため、変更後は3,964円、月964円の増加(約32.1%増)という警告表示に切り替わります。「涼しくしたらどれくらい増えるか」を先に把握する使い方もできます。
温度差を1℃ずつ広げたときの試算です。いずれも目安であり、保証される金額ではありません。
| 温度差 Δ | 変更後(月) | 節約額(月) | 削減率 | 夏4か月 |
|---|---|---|---|---|
| +1℃ | 2,610円 | 390円 | 13.0% | 1,560円 |
| +2℃ | 2,271円 | 729円 | 24.3% | 2,917円 |
| +3℃ | 1,976円 | 1,024円 | 34.1% | 4,098円 |
| +4℃ | 1,719円 | 1,281円 | 42.7% | 5,125円 |
| +5℃ | 1,495円 | 1,505円 | 50.2% | 6,019円 |
下の行ほど金額は大きくなりますが、+4℃・+5℃が室内環境として現実的かは別問題です。数字の大きさは、そこまで上げてよい理由にはなりません。
| 今の冷房代(月) | +1℃ | +2℃ | +3℃ |
|---|---|---|---|
| 3,000円 | 390円 | 729円 | 1,024円 |
| 5,000円 | 650円 | 1,216円 | 1,707円 |
| 8,000円 | 1,040円 | 1,945円 | 2,732円 |
| 10,000円 | 1,300円 | 2,431円 | 3,415円 |
| 12,000円 | 1,560円 | 2,917円 | 4,098円 |
削減率は元の金額に関係なく一定(+1℃で13.0%、+2℃で24.3%、+3℃で34.1%)なので、冷房代が大きい家庭ほど同じ1℃で動く金額も大きくなります。逆に元の金額が小さい場合は、温度より後述の別の手を先に試すほうが効果的です。
見落とされがちですが、リモコンの設定温度と、実際の室温は同じではありません。エアコンは吸い込み口付近の温度をもとに運転するため、部屋の奥や床付近、日射の当たる窓際では表示より暑いことがあります。「28℃に設定しているから大丈夫」ではなく、温度計を置いて自分のいる場所の室温を実測するのが確実です。
また、同じ室温でも湿度が高いと蒸し暑く感じます。汗が蒸発しにくくなるためで、湿度が下がると過ごしやすくなることがあります。設定温度を上げる前に、除湿の活用、扇風機での送風、日中のカーテンやすだれによる日射のカットといった「我慢しない側の工夫」を先に試してください。
Q. 「1℃で約13%」という数字はどこまで信用できますか?
A. あくまで広く使われている目安で、保証される値ではありません。実際の削減幅は外気温、部屋の断熱・広さ、機種、運転時間、料金プランなどで変わります。選んだ節電率をそのまま計算に使うため、結果も目安として扱ってください。
Q. 冷房分だけの電気代が分かりません。
A. 冷房をほとんど使わない春や秋の請求額と、真夏の請求額の差を目安と考える方法があります。計測器を使えばより正確ですが、まずは概算で構いません。入力が概算なら結果も概算だと理解して読めば十分役立ちます。
Q. なぜ「13%×3℃=39%」ではなく34.1%なのですか?
A. 1℃ごとに「そのときの金額」から13%ずつ引いていく掛け算だからです。0.87を3回掛けると0.658…となり、削減率は約34.1%。単純な足し算より控えめに出るぶん、無難な見積もりになります。
Q. 「夏4か月換算」は何を意味していますか?
A. 月の節約額を単純に4倍しただけの目安です。冷房を使う期間は地域や年で違い、盛夏と初夏でも使用量が違うため、実際の年間差額とは一致しません。規模感をつかむ数字と考えてください。
Q. 節約したいのですが、暑がりで28℃はつらいです。
A. 無理に上げる必要はありません。設定温度は快適に過ごせる値のままにして、除湿や送風の併用、日射のカット、料金プランの見直しなど別の方向から検討してください。体調を崩せば、節約した金額はあっという間に消えます。
Q. こまめに切るのと、つけっぱなしはどちらが得?
A. 短時間の外出ならつけっぱなしが有利な場合もあります。このツールは設定温度の差だけを扱うため、運転パターンの比較は下記の別ツールで確認してください。
夏の電気代全体の見通しは 夏の電気代シミュレーション で立てられます。運転の付け方で悩んでいるなら エアコンつけっぱなし比較 もどうぞ。