設置費用が何年で回収できるかを概算
概算・目安としてご利用ください。
太陽光発電は、設置に100万円以上の初期費用がかかる大きな買い物です。営業トークの「○年で元が取れます」を鵜呑みにせず、自分の条件で「本当に何年で回収できるのか」を確かめておきたいところ。このツールは、設置容量・設置費用・発電量・売電単価という4つの数字を入れるだけで、回収年数・年間収益・20年間の総収益をその場で概算できます。見積書を受け取った人が複数社を比べるとき、これから検討を始める人が「うちの屋根だとどのくらい?」と当たりをつけるとき、すでに設置済みで採算を振り返りたいときなど、判断材料づくりに役立ちます。
入力欄は次の4つです。見積書がある場合は、その数字をそのまま入れると精度が上がります。
いちばん迷うのは「1kWあたり発電量」です。これは合計の発電量ではなく、容量1kWぶんの数字なので、5kWでも10kWでも入れる値は同じ(例:1,200)です。合計発電量は容量を掛けてツール側で自動計算されます。
このツールは次の式で計算しています。ポイントは年間収益に掛けている係数0.7で、売電だけでなく「発電した電気を自分で使って電気代を浮かせる(自家消費)」分も含めた実利益に近づけるための概算係数です。
計算例1:標準的な戸建て(5kW・130万円)
年間発電量=5kW×1,200=6,000kWh。年間収益=6,000×16円×0.7=約67,200円。回収年数=130万円÷67,200円=約19.3年。20年総収益は約134万円で、ようやく初期費用を回収して少し黒字になる計算です。1kWあたり費用は130÷5=26万円。
計算例2:割安に設置できた中容量(6kW・120万円・発電量1,300)
年間発電量=6kW×1,300=7,800kWh。年間収益=7,800×16円×0.7=約87,360円。回収年数=120万円÷87,360円=約13.7年。20年総収益は約175万円。1kWあたり費用が120÷6=20万円と安く、発電量も多いため、例1より5年以上早く回収できることが分かります。同じ売電単価でも「設置費の安さ」と「発電量の多さ」が回収年数を大きく左右します。
1kWあたりの設置費用ごとに、おおよその回収年数を一覧にしました。容量が変わっても1kW単価が同じなら回収年数はほぼ同じになります。
| 1kWあたり費用 | 1kWの年間収益 | 回収年数の目安 |
|---|---|---|
| 18万円 | 約13,440円 | 約13.4年 |
| 22万円 | 約13,440円 | 約16.4年 |
| 26万円 | 約13,440円 | 約19.3年 |
| 30万円 | 約13,440円 | 約22.3年 |
1kW年間収益=1,200kWh×16円×0.7=約13,440円。1kW単価が4万円下がるだけで回収が約3年早まります。相見積もりで1kW単価を下げる交渉が効くのはこのためです。
Q. 1kWあたりの発電量はどのくらいで入れればいい?
A. 日本では年間1,000〜1,300kWh/kWが目安です。日射量の多い太平洋側・南向きで傾斜が適切なら1,200〜1,300、北向きや影が多い屋根、雪国では1,000前後を見込みます。迷ったら1,100〜1,200で計算し、控えめ・標準の2通りを比べると安心です。
Q. なぜ年間収益に0.7を掛けているの?
A. 実際の収益は「売電収入+自家消費による電気代節約」の合計ですが、家庭ごとに売電・自家消費の比率や買取単価は大きく異なります。本ツールはそれらをざっくり1本の係数0.7で表した概算です。自家消費が多い家庭や電気代が高い家庭では、実際の利益はこれより大きくなることもあります。
Q. メンテナンス費やパワコン交換費は含まれている?
A. 含まれていません。定期点検は数年に一度で1回1〜2万円程度、パワーコンディショナは10〜15年目に交換が必要になり20万円前後かかるのが一般的です。回収年数が長めに出た場合は、これらを「設置費用」に上乗せして再計算すると現実に近づきます。
Q. 売電単価が下がっても元は取れる?
A. 売電単価は年々下がっていますが、その分「自分で使って電気代を節約する」価値が相対的に高まっています。電気代が1kWh30円前後の今、自家消費はむしろ売電より得なケースもあります。単価が下がる時代は、売電前提より自家消費・蓄電池前提で採算を考えるのがポイントです。
Q. 経年劣化で発電量は減らないの?
A. 減ります。一般に年0.5%程度ずつ低下し、20年後でおおむね初期の85〜90%程度とされます。本ツールは劣化を考慮していないため、20年総収益はやや楽観的に出ます。厳密に見たい場合は発電量を1割ほど低めに入れておくと安全側の見積もりになります。
本ツールの結果はあくまで概算・目安です。発電量や買取単価には地域差があり、補助金・税制・電気料金は年度や契約で変わります。最終的な収支は、販売店の正式な見積もり・公的機関(資源エネルギー庁等)の最新情報や、必要に応じて税理士などの専門家にご確認ください。